サイクリングエッセイ Hirobee's A day in the life

北摂里山のサイクリングとひろべぇの平凡な日々を綴ります。

黄昏ドライブ

 11月21日金曜日。 今日は2週間に一度の家内の両親の通院日。何時もは私一人で連れて行くのだが、今日は家内も休みが取れたので同道する、家内は4連休となったようだ。
 
 連休前の週末で高速道路も電話予約した病院も混んでいた。診察とインフルエンザの予防注射を済ませ、薬局で薬を貰い終えたのが午後1時。
 
 4人で何時もの寿司屋で (もちろん回転するsusiyaですよ)遅い昼食。義父はここで大好物の中トロのにぎりと鉄火を思う存分、何皿も食べるのが週一、二度の楽しみなのだ。
 
 実家に戻って、お世話になっている介護設備、用品会社の方と書類作成を済ませたのが午後3時。
 
 東住吉区の家内の実家を辞して、松原線から市内環状線への高速は混んでいるが、市内から北へ向かう方向は空いている。
 
 時刻は黄昏迫る、16時。久しぶりだが気分転換に、黄昏時のドライブに家内を誘う。
 
 何時もは降りる豊中北インターを過ぎ、池田で高速を降り五月山ドライブウェイへと向かう。 R176を横切って五月山公園からドライブウェイに入る、少し登って秀望台で停車。ここは駐車スペースは無い。先着の乗用車が一台、ベストポジションで大きな一眼を三脚に乗せて 六甲に日が沈むのを、今か今かと待っている方がお一人いた。 ので写真は撮らず。
 
自転車で来ると、喘ぎ喘いで、ここで必ず一息つく処。
( 2013年 11 月 colnago Mexicoと)
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 眼下に大阪湾から神戸、六甲山に沈みかけてゆく夕日を家内に見せることができた。 ここで日が沈むまでいるともう一か所に行くまでに真っ暗になってしまうので先を急ぐ。 
 
 ここはNHK、BSの自転車旅で、火野正平が出ていたシーンを、家内も憶えていたようだ。先月入院していた川西能勢口の病院も眼下に見えた。
 
 もう少し上の駐車場のある展望台からは三田から北摂の山々が見える。家内はこちらのほうが気に入ったようだった。
 
 ドライブウェイを登り切って、尾根筋を、五月山霊園からゴルフ場を越えて箕面高山に抜ける。五月山から箕面にかけて山上の紅葉はもう終わりかけていた。
 
 この時間帯に、家内をもう一か所、連れて行きたかったのが、何時もの箕面練のゴール、高山公民館。
 
 以前から、17時になると突然鳴りだし、ビックリしていた無骨なサイレンに代わって、昨年から美しいチャイムが鳴る様になったのを、オルゴール好きの家内に聞かせたかったからだ。 
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 この古い公民館の屋上隅のスピーカから、こんな美しいチャイムが鳴る事を知っている人は、ほとんど居ないのではないかと思う。
 
 17時10分前に到着。車から出ると、もうすでに日の暮れた標高500mの高山は夕闇とともに、どんどん気温が下がって行く。
 
 自販機で温かい缶コーヒを買い、暖かい車中で飲みながら『故郷』のチャイムが鳴り出すのを待つ。
 
 16時55分にチャイムが鳴り出す。豪華なオルゴールが奏でるメロディーを家内もとても気に入ってくれたようだ。
 
 1分間ほどのチャイムを車の外へ出て聞き終わり、薄暗くなった道をヘッドライトを点灯して、直ぐに公民館を出て2キロほど下の北摂霊園に下る。
 
17時ちょうどに閉園の合図に、ここでは同じオルゴールの音で『野ばら』が鳴らされるのだ。
 
 霊園前で、門番が門を閉めるのを見ながら、チャイムにジャスト、間に合った。
何時も自転車で来ると、連続して聞こうと思うと、余程急がないと間に合わないのだ。
 
 『野ばら』シューベルトではなく、ウェルナーの作曲のほう。小学校だったか、中学校だったかで、必ず皆習ったと思う。日本人にはシューベルトより、こちらがなじみ深いのではないか。
 
 チャイムを聞き終わり満足して、黄昏に染まる大阪平野を、樹幹から、かい間観つつ、箕面駅前に下る。
 
箕面からは豊中の自宅まで30分ほどで帰宅。 束の間の夕暮れ時、良い気分転換になった。