サイクリングエッセイ Hirobee's A day in the life

北摂里山のサイクリングとひろべぇの平凡な日々を綴ります。

サイコンとタイヤ周長から見えてくるもの

雨の日が続いて暇なので、今までちょっと頭の隅っこに引っかかっていたことを検証してみた。

最近自転車を組み替えたり、コンポを入れ替えたりして、サイクルコンピュータ(以下サイコン)もついでに移植することがある。
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ちなみに今僕の使っているのは、全てキャットアイ製のサイコンで、新旧、3種類、4個を使用中。
今年導入した大きいサイズのは、今の僕には十分な基本性能で、老眼進行中の僕にはとても見やすくて気に入っている。

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このサイコンを新規購入時や、入れ替え時に、必ずしなければならないのが、タイヤ周長の設定だが、いちいちホィールを転がして計るのが面倒で、ついついサイコンの説明書きに在るタイヤ周長ガイド(換算表)の数字を信用して、設定することが多いと思う。
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僕は普段チューブラータイヤを愛用しているが、最近、クリンチャーホィールを1セット手に入れた。

ところがこのキャットアイの説明書の換算表は、僕の知っている限り、ここ10年間、どの機種も全く同じで、700cTubularという表記は2130㍉として一括りの表記しかない。

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特に注意書きも無く、わざわざ32cと35cの間に、Tubularと書いているのだから、ほかに書いてあるものは全てWOかクリンチャータイヤの数字と思われる。

この数字は以前からちょっと大きめではないかと疑ってきた。
チューブラーはWOに比べ、断面の真円度が高いのでこういう表記になっているのかな?

ひと昔前の700Ⅽチューブラータイヤは、19Ⅽ~21Ⅽくらいのがほとんどだったのでこういう一括りの表記がいまだに続いているんだろうか?

しかし最近は23cや25cのチューブラーも作られているし、そのどれもが同じ周長であるはずもない。

どうも納得がいかないので、タイヤによって周長はどれくらい違うのか、僕の今持っているタイヤの貼ったホイールを全部計ってみることにした。
(すべて前輪を単体で転がして計測した。我ながら暇やなぁ!)
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画像の様にスケールを床に固定し、自転車部屋のフローリングの床の板の継ぎ目に沿ってタイヤを転がして計った。
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微妙にタイヤが振れるので、転がす度に、3~5㍉の誤差が出る。
(実際に走行中も、自転車の前輪は左右に小さく振れながら走っているのだけれど)

一つのタイヤを納得がいくまで3~5回、転がして計測した。

クリンチャータイヤ
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ビットリア  コルサG         700×23c    2113㍉

以下は全てチューブラー
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ビットリア  ヌーボプロ        700×21c    2103㍉
ビットリア  コルサエボCX         700×21c     2110㍉
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ビットリア  コルサCX  2本  700×25c     2128~2132㍉
コンチネンタル コンペティション 2本  700×22c      2110~2115㍉     

古いNISHIKIのRIGIDAのリムにビットリアの安物のチューブラータイヤの組み合わせ、これが一番古いタイプのタイヤで2130㍉に近いかなと思ったが結果は一番短くて、2103㍉だった。(トレッドはそんなにすり減ってはいない)

同じ銘柄で2本とあるのは、ホィールが違い、走行距離も違うタイヤ。

自転車タイヤは全般に、チューブラータイヤは特にハンドメイド製が多いので、同じ銘柄でも新品時から個体差はあるだろう。

大体この○○cという表記自体が、空気圧によって、メーカによっても、基準があいまいで信用できる数字ではない。
23cという表記で7気圧入れたら太さが24ミリ在った。などというのは普通にある。
現に今回計ったクリンチャータイヤがそうだった。

仮に周長の数字が実際より多い(長い)と、現実より、サイコンの表示する速度は少し早くなり、走行距離は少し長くなり、アベレージは少し早くなる。

少しでも速く、少しでも長距離を走りたい、少しでもAVを上げたい方は、周長入力をチョットズルをするのもアリかな? 自己満足ですけど(笑。 
いやこれは、自己満足にはならないな!自分をごまかしているだけか!

実測、周長2110㍉のチューブラータイヤで、サイコンの周長の設定を説明書の換算票の通り、実際より20ミリ多い2130㍉に設定したとする。
単純に考えて、1パーセント弱の誤差が出ることになる。

サイコンの表示で100㎞を4時間で走ったとして、AVは25km/hと表示されるが。

計算上は、100÷0.00213 でホィールは46,948.356回転したことになり。

20ミリ×46,948.356回転=938967㍉ ⇒ 約939mの誤差になる。

実際に走った距離は約99kmで、AVは、約24.75km/h だったことになる。

まぁ気にならないと言えば全く気にならない誤差ではある。

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それよりホィールの回転数のほうが凄いねぇ
5,000㎞走ったホィールは、人を乗せて235万回転もしたことになる。ハブをメンテしたことのある方はご存知と思うが、自転車のホィールのベアリングは、直径数ミリの鋼球が前後ハブ左右で、僅か約40個で支えられているのですよ。
このベアリングで自転車と人一人のすべてが支えられていると言っても過言ではない。

やっぱり、ホィール(ハブ内部)は、マメに手入れしてやらんとあきませんよね
カップアンドコーンタイプのハブは手入次第で、何もしない物より倍以上は持つかもしれない。
最低でも1千キロに一度はグリスアップ位はしたいものだし、最初の1,000㎞走行後のハブ洗浄、グリス交換は必須だと言うメカニックもいるくらい。
高価な良いホィールを使っているなら、なおさらメンテは大事やね!

自転車で一番よく働いている可動部は、力の伝達経路順から言うと。
ペダル、クランクボトムブラケット、ギヤ、チェーン、リヤギヤ、ホィールハブ、タイヤの順になりますね、普段からこの辺りを気に掛けて整備すると、トラブルも少なく、いつも快適なサイクリングができるでしょう。
あと制動側のブレーキの整備は必須です、お忘れなく。

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厳密には、すり減ったタイヤは当然周長は短くなる。

結論として、周長1パーセント程度の誤差は、当然ながら表示も1パーセントの誤差ということであまり気にならない数字ではあった。
換算票の数字は、参考程度に思って、誤差を甘受して使ってもよいと僕は思う。

しかしタイヤ表記の数字と周長の関係は、メーカやタイヤ一つ一つで、異なることは確認できた。

同じタイヤでも、使うホィールが変わると周長も変わることは容易に予測できる。

より正確な値を望むなら、実際にその時使っているホイールごと、転がして計測し、設定するのが一番納得できるかな。