サイクリングエッセイ Hirobee's A day in the life

北摂里山のサイクリングとひろべぇの平凡な日々を綴ります。

2014 初秋の佐々里峠から美山ラン

2011年の秋、京都のサイクリストjunさんの案内で、初めて自転車で佐々里峠を訪れた。
 
それから毎年一,二度は必ずここに来るようになったマイフェイバリットポイント。
特に紅葉の頃の京都北山は美しい。
2011年11月の佐々里峠
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標高735m、車やオートバイでここに来るのは比較的容易だ、しかし自転車で此処、京都北山の最深部に来るのは、格別な達成感がある。

佐々里峠の登りはどちらから登ってもボクにはしんどいけど、あと何回ここに来ることができるだろうかなぁ。
 
9月14日 日曜、例によって日吉ダムまでは車載で。
朝5時に目が覚めて(目覚ましは6時に合わせたのだが)5時半に床を出てコーヒを立てて朝食を摂り、6時半に家を出た。
 
7時40分、スプリングス日吉 駐車場着。
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外は17度
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連休で駐車場には数台のキャンピングカーが泊まっている。他にはまだあまり車はいない。
 
服を着替えて自転車をおろしセットアップ、8時過ぎに出発。
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取り敢えず天若湖北岸の湖周道路を日吉ダムサイトに登る。ここが通行止めになっていないか心配だったが、今日は大丈夫だった。
宇津狭まで、湖州道路のアップダウンを走る、昨日からの右ひざ痛がまだ残っているので体が温まるまでのんびりと走る。
早朝の世木ダム
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ここで落ちたばかりのクルミを拾った、持ち帰ろうかと思ったがポケットが一杯で地面に戻す。
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桂川を辿り宇津狭公園に出る。
宇津峡公園の橋で
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宇津峡からR477 を京北に向かう。
途中の国道の峠は桂川沿いの近畿自然歩道を巻く。
魚ケ淵の枝垂れ桜と吊り橋
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ウッディー京北は朝から結構な賑わい。トイレの工事中でトイレ前のサイクルスタンドは無かった。
ウッディー京北
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京北から花脊まで、ひたすらR477を行く
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京北から、向かい風が強くて時々20km/hまで速度が落ちる。右ひざはダンシングをすると痛みが出るが、無理に踏まなければ何とか大丈夫そう。佐々里峠までは無理をしないで行こう。
 
黒田あたりの桂川の渓流、地元の老若、川ガキ達が、落ちアユでも突いているのだろう。
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花脊の農協で休憩。補給食を摂り、水のペットボトルを1本補給する。
JA玄関で仲間由紀恵ちゃんとアンパンマンとスリーショット?!
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花脊から桂川渓谷を走る、やがて渓谷から地理の教科書の見本のような扇状地の広河原の集落を過ぎると、花脊スキー場のリフトを左に見、いよいよ佐々里峠の登りが始まる。
 
毎年8月暮れに行われる、広河原集落の精霊送りの『松上げ』の支柱前で
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タンクのある浄水場のヘアピンカーブを過ぎ、ローギヤに落として しばらく九十九折れの峠道を喘ぐ、やがて尾根近くまで登ってくると、峠はスカイラインのあの辺だと見えてくるのだが、まだまだ登りが続く。
 
前を走っていた方に近づき、追い越そうとしたら、足を付いて止まってしまわれた。膝が痛いが峠まではあと少しなのでノンストップで頑張る、やがて道の勾配が緩み峠の避難小屋にトウチャコ。
 
11時過ぎ峠着、昨年9月以来の佐々里峠避難小屋。
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小屋の向こうには1本の栃の木、この下には栃の実の殻がいっぱい落ちているが 、いつ来ても、サルか(あるいはヒト?)他の動物が食べるのだろう、殻ばかりで実は一つも落ちていない。
今日は休憩しながら地面を見ていて一つだけ実を見つけた。ラッキー、
たぶん家で植えて芽が出ても平地では木は育たないだろうな
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避難小屋の地蔵様は広河原集落の守り地蔵。昔から、若狭から鯖街道を帰ってくる村民を峠からずっと見守っているのだという。盆の間は広河原に降りて祀られるとか。
 
避難小屋の地蔵様に手を合わせて今日の無事を感謝する。
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頭からペットボトルの水を被りクールダウン、ここまで凍らして持ってきたゼリーの補給食を食べる。
 
今日はここまで結構な向かい風があり苦しんだが、ここでは峠を越えて来る秋風が心地よい。
 
休憩していると、一人二人と自転車乗りが登ってくる、『お先に』とあいさつして、ダウンヒルにかかる。峠の北側の下りは所々に昨年来の土砂崩れの傷跡が残っている。日陰で見えにくい処の落石や砕石を踏まないように気を付けてダウンヒルする。
 
田歌まで下って、ちょうど12時過ぎなので田歌の『田歌舎』でお昼にする。
ここは緩い右カーブで、ログハウス前を一瞬通り過ぎてしまったがUターン。
田歌舎のログハウス内部と天井の木組み
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ここはいつも通り過ぎてしまい、今回、初めて訪れたのだが、
今日はボクが最初の昼客のようで室内はがらんとして誰もいない 
 
帰り間際にお話ししたお店の女性の話では。今年の夏は、台風が来るまでここ田歌では渇水で谷川の水源が枯れてしまい、水不足で困ったと言う。
その後は降ると大雨続きで作物が育たず、また困っていると言い。
日本中何処も異常気象は変わらぬ、本当に困ったものだ。
 
ここでは猟で獲れた鹿肉とその加工品がメインディッシュのようだ。ボクはサイクリング中はあまり重いものは食べれないので 手作りパンと野菜の軽食とアイスコーヒを頂く。パン、野菜、ヤギの乳製品も美味しかった。
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ログハウス内に置かれているパンフレットを読むと。 
ここ田歌舎では美山の里山に移住者を募る事業をされているようだ。
こんな田舎で住もうと志す、勇気と知恵のある若い方が羨ましい。
 
その中に「野人求む!」と書かれた1枚のパンフの中の見出しにこうあった。
 
『 独身男性の移住求む! 独身女性は結構いるんで。』 
 
ちょっと男心惹かれるコピータイトルですね!?
 
食事をしていて気付いたが、外のベランダのベンチで昼寝をしている、先客のひげ面の旅行者風の方が一人いた。
 
その人が、携帯電話を片手にボクのところにやってきて「携帯の電源を切るのはどうしたらいいんですか?」と聞く。
 
給仕を手伝っていたお嬢ちゃんが、飛んで来て。「それお母さんのです」って言って、取り上げてエプロンのポッケに入れて持ってった。
ボクにも一言、 「ここは携帯の電波は、なかなか入りませんよ~」
なるほど、ログハウスの中では圏外のところとそうでないところとある。
 
一言、二言、ひげ面さんとは会話を交したのだが、いまどき携帯の電源の切り方を知らない人も居るんだなぁと驚いた。
 
家に帰って、頂いたパンフの中の写真を見て知ったのだが。どうもこの方が此処の頭取だったらしいと気づいた。
なるほど野人には携帯なんて必要ないわなぁ。(笑)
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田歌舎では小学生のやせっぽちのアン」のような可愛いお嬢ちゃんがお母さんのお手伝いで給仕をしてくれた。はきはきと丁寧な言葉使いで感心した。 のんびりと小1時間ほど過ごしてお暇する。
 
 
下り基調の里山を、膝の痛みもほとんど感じなくなって、快調に走る。
 
観光客でにぎわっている茅葺の里はスルー。
 
美山のふれあい広場の名物の、『ジェラートデザート!』と楽しみにして来たが、ここも観光客ですごい賑わいで、ジェラート売り場には20人以上の長蛇の行列で、食べるのはあきらめた。 
 
人ごみで賑わう道の駅は落ち着かないのですぐに出る。
 
r19号に別れて日吉への帰り道、自販機でコーラを買い原峠への分岐、神楽坂トンネル手前の谷川の橋の下でゆっくり休憩。
谷川を吹き抜ける風が心地よい。
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 目の前のネットの上にアキアカネが止まった。山の上で夏を過ごし、秋に気温が下がると胴体の赤さを増して、里に下りてくる。
アキアカネを見つけた 
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今日は膝の調子が悪いので分岐の先の原峠の林道を越すのはあきらめる。
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もう一頑張りして14時過ぎ、日吉スプリングス着。
もう駐車場はいっぱいで、ここも大変な賑わい。
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服を着替えて顔を洗って、売店で少し並んだが、美山牛乳ソフトクリームを購入、これで何とか、今日は満足して帰れるな。
 
帰りの高速は渋滞も無く、1時間ほどで無事豊中に帰宅。
 
今日のルートはこちら
 
今日のmemory、2度ほどスタートボタンを押し忘れたので走行距離と走行時間が少し短い。
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