サイクリングエッセイ Hirobee's A day in the life

北摂里山のサイクリングとひろべぇの平凡な日々を綴ります。

鎖骨骨折事故の顛末 その3、転倒の原因

ロードレーサー(自転車)に乗車中、転倒することを、サイクリストの間では『落車』と言います。(欧米から来た乗り物なので『落馬』から由来しているのだろうか?)
  
●転倒は一瞬の事で、骨折の痛さもあり、何故転倒したのか、しばらくは自分ではよく判らなかった。
 
●車道からコンビニ駐車場への入口の、歩道が低くなったところから斜めに侵入。歩道の縁石の段差は、3センチほどで軽く乗り越えられると判断したのだが、前輪が縁石に当たった瞬間に、左に転倒したようだ。
 
●転倒後、自転車を見たら、前輪のチューブラータイヤが30センチほどリムから外れていた。タイヤはパンクしてはいなかった。
 
●このホィールは、前回のサイクリングでいつも使っていたホィールの後輪タイヤが逝ってしまったので、急きょ、前日に付け替えたセットだった。
 
転倒時のタイヤの剥がれた様子の再現
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●五日後、次男がコンビニに自転車を引き取りに行った際には前輪のタイヤは全部リムから外れてしまっていたそうだ。
 
●退院後、前輪を調べたら 最初にタイヤが外れたと思われるリムの左外周20センチにわたり 縁石にリムが直接当たったと思われる擦り傷があった。
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●退院後リムを点検して、決定的な見落としがあった事に気付いた。 ボクはタイヤを接着した日付をリムに書いておくのだが、なんと昨年の8月の日付になっていた。接着後、1年2か月を経過したホィールを使用していたのに気付かなかった。
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チューブラータイヤは速乾系の専用接着剤で貼るのだが、その接着力は半年から、長くても1年以内だと認識している。貼り方は比較的丁寧にはっていると自負している。

(後日記、今考えると、接着の方法が完全ではなかったのは明白だ。)

チューブラー用ホィールは数組持っているので、順次点検し、半年以上を過ぎ、タイヤがまだ使えるものは、点検後、接着し直すように気を付けていたのだが。
 
※これとよく似た コルナゴ、マスター用のアルミパイプリムに、同じタイヤを今年3月に貼った記憶があり、このホィールとと混同してしまっていた。
 
前輪の剥がれたリムとタイヤを見ると接着剤がカラカラに乾燥してしまっていた。
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同時に貼った後輪を点検する、まだ接着力は残っているように見える。
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前輪は後輪に比べダウンヒル時にブレーキをかける比重が高い、このホィールも箕面練によく使っていた。よって後輪より高い熱がリムに発生し、その熱で接着剤の劣化が後輪より早く進んだと思われる。
 
リムはMAVICのGP4と言う、古くからある、有名なチューブラータイヤ用アルミパイプリム。
 
実は事故の日の数日前に、ボクがよく訪れる人気自転車整備ブログ 『kinoの自転車日記』 で、『GP4は中期から後期のものはリム形状に問題があり接着不良の不安がある。』と言う記事を読んで、気になり点検したのだが ボクのGP4は形状が前期の物と思われ、該当しなかったので安心した矢先の事だった。
 
退院後、接着剤を剥がし、清掃後のGP4のリム。後輪も接着力が残っているように見えたが、思ったより簡単に剥がれてしまった。
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転倒の原因を考察すると。車道から斜めに縁石に進入、タイヤが縁石に当たった瞬間に、接着力を失っていたタイヤが外れ、リムと縁石が直接接触したショックで前輪が右方向に弾かれ、左に転倒したと思われる。
 
よくよく考えると、この日は西峠を越えて100キロ近く走る予定だった。
仮にここでは無事だったとして、どこかの下りカーブで速度が40~50キロ前後出た際に、前輪タイヤが外れていたらと思うとぞっとする。 もっとひどい事故になっていたかもしれない。
 
ロードバイクを乗り始めて5年、機械いじりが好きで、点検整備も自分で行うのが当たり前で 少々軽薄な自信もあったのが、見事に打ち砕かれてしまった。
 
今は反省、また反省のリハビリの毎日である。
 
ここまで読んで下さった皆様、
この秋の絶好のサイクリングシーズンに、自転車でお出かけの前には、ボクの事故の事を少し思い出して、点検をされ、事故の無い一日を楽しんでくださいね。