サイクリングエッセイ Hirobee's A day in the life

北摂里山のサイクリングとひろべぇの平凡な日々を綴ります。

冬の散歩道

2月17日、昨日は退院後、4か月目の検診日だった。
電車で川西能勢口の病院まで30分。
レントゲン撮影後、9時半の予約診療を受ける。

背中の肋骨骨折部はうっすらと団子状になった骨の塊が映り、まぁまあ順調だが、
鎖骨の真ん中の骨折部は、依然と隙間がくっきりと映っていて、あまり芳しくない模様。

これではもっと運動すべきなのか、大人しくしているべきなのか?
先生もはっきりと答えてくれない、やや沈痛な検診結果となった。

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2月18日。 先日、家内の高校時代の美術科の同窓生が初の個展を開くと案内状が来たので、家内は今日、休みを取った。 午後から二人でキタまで出かけることにした。

彼は高校では洋画を学び、卒業後は商業デザインを生業としてきたが、60を過ぎて思い切って初の個展を開いたのだという。

梅田の西天満まで車で出て、老松町の美術画廊街へ。
小さなギャラリーに入ると、ずらっと壁に並んだ作品は、8割がヌードの女性モデルをパステルとコンテで描いた素描画ばかりの作品集だった。

入口で家内が記帳していると、奈良在住の担任の先生の名があったという、お昼前に来られたらしいが、会いたくもあり、会えば絵も描かずにいる自分は、なんて話せばよいかも判らないとこぼす。

個展の彼は、コツコツと数十年。絵は趣味として描いてきたという。素描の線が生き生きとしていて、僕の好みの作風の絵だった。
1,2枚、僕の自転車部屋の壁にかけたいなと思う絵があった。
お手ごろな値段なので、家内にそのことを囁くと、「ここの画廊で買うより後で直接本人に頼んだほうが、安く譲ってくれるので」と言うのでその言葉に従う。
家内が言うには学生時代からデッサンの上手な方だったらしい。

お茶とお菓子のお接待を頂いて、ゆっくり絵を拝見した後は中之島に出て、東洋陶磁美術館を見て、中ノ島を散策する予定。

老松町から大阪法務局を取り巻く、弁護士、法律事務所街を抜け中之島へ。

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今日の空は雲が低く、ところどころ青空も見え、日も差すが。時々時雨たりを繰り返す冬空。

ここ、中央公会堂へ来るといつも思い出すのは、二十歳過ぎのころに何度か浅川マキのコンサートに来たこと。
京大、西部講堂や京都の小さなライブハウスにも何度か聞きに行ったが、マキは大阪ではこの古い舞台が気に入っていたらしい。

真向かいにある東洋陶磁美術館は数回来ている、ここの朝鮮磁器のコレクションは日本でも一級品がそろっている。中之島に来ると立ち寄って、目の保養をするのだが、今日は建物の改装工事中で、美術館は工事の仮囲いにすっぽりと囲われ、4月まで閉館中だった。
よく調べもせずに来たので、こんな事もアルさと諦め、中之島の川べりを剣先公園までブラブラ歩く。
大川左岸。北浜、難波橋(ライオン橋)と証券取引所
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数年前から中之島公園は大規模に改修されて、随分きれいになった。
南側の大川べりも遊歩道が整備されて、瀟洒なビルが立ち並び、今風にオシャレな川縁の散策道になった。

難波橋をくぐるとバラ園に。

冬場、根元までツンツンに刈り込まれたバラたちは、まだ新芽さえ膨らみを見せていなかったが、岸辺のモクレンの柔らかそうな芽だけが微かに膨らんで、心なしか春が近いことを思わせてくれた。

薔薇園橋を渡り、天神橋の鉄のアーチをくぐると中ノ島、西の端の剣先公園。
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剣先公園、突端
時々、自転車に乗って訪れる事もある、ここから見る大川と天満の街と空が好きだ。
幸い、今日は冬の平日で天気もいまいちで、休日のアベックの賑わいも無い。

ただ年季の入った、古いアベック一組のみが佇む。

遊覧船が行く、平日なのによく見ると船内は客で満員の様子。
帰宅後TVニュースを聞いて、あれはひょっとしたら旧正月の休暇で押し寄せた中国人観光客ではなかったかと話題になった。

天神橋にスロープを上がり、大川沿いの右岸を西天満に戻る。
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高速道路と古い商家の蔵。 

船宿風の川岸の小料理屋、待合の趣を残す3階建ての木造の古屋。

各地の天神さんの近くには不思議と『菅原町』が在る・・・のは別に不思議ではない?
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西天満小学校まで来て、20代から結婚するまでの頃、知り合いのママさんがやっていて、仕事帰りに毎晩入り浸っていた小さな喫茶店の建物を探すが、喫茶店のあった小さなマンションはもう其処には無く、駐車場になっていた。

車を止めた西天満交差点近くまで戻り、喫茶店で休憩。
二人で、当時の思い出話にひとしきり花が咲いた。

中之島のバラ園に花が咲く、初夏のころにでも、また来ようと二人で思った。