サイクリングエッセイ Hirobee's A day in the life

北摂里山のサイクリングとひろべぇの平凡な日々を綴ります。

雛祭り

三月一日、日曜日。毎月初め、第一日曜は妻の実家の両親のお謡いの会。
この日も『タクシーで行くから大丈夫』と言うのを、今日は雨風が強くなり、天気が悪いからと説得して、朝からお迎えに行く。

もう片手に傘など持って片手に杖、それで風に吹かれてよろけるとどうするのと言いたくなる。

素人ばかりの趣味の謡の集りだが、両親はいつの間にか会の中でも最高齢になったらしい。
もう足腰が弱くなって耳も遠くなって、ボチボチ私たちも退け時だと言うのだが。 半世紀近くも続けた、たった一つの趣味を無くすと二人のボケが早まるのが心配で、『月一なら車で送り迎えするから、声が出なくなるまでは遊びに行きなさい』と、
僕と家内が勧めて、続けてもらっている。

朝9時過ぎに実家の玄関を開けると、今年もお雛様が飾ってあった。
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義母はこういう事が好きで。
70歳近くまでやっていた、小さな街の印刷屋の仕事場だった広い間口の玄関先をいつも何かできれいに飾っている。
小さな鉢植えは、ボクが時々入れ替えながら置かせてもらっている。
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余談だが、雛祭りと言えば、定番とも言える。『うれしいひな祭り』と言う歌が巷ではよく歌われる。

 ♪~灯りをつけましょぼんぼりに~♪  作詞サトウハチロー、作曲河村光陽。

題に反してよく聞くと、曲調も歌詞も何となく悲しい内容である。
サトウハチローは結婚前に早世してしまった姉を想いながらこの詩を書いたと聞く。

何時か、ラジヲで、聞いたことがあるのだが。この曲はサトウハチローのもっともよく歌われる曲であるのに。
この詩の内容にはいくつか間違いがあると指摘があり、作品が巷で広まってから、そのことを気にしてサトウハチローはこの歌を語るのを嫌っていたと聞いた頃がある。

うろ覚えなので間違っていたら、何方かご教授ください。

お内裏様は彫刻家の家内の兄の作。
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雛祭りなのでレディーファーストで紹介。
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1月の暮に持ってきた 蕾の付いた椿の一枝を差した鉢植えが、やっと先日から膨らみ始めた。
『こりゃ雛祭り頃には、ちょうど咲きそうやね』と言ってたら。本当に今朝蕾が開き始めたと聞かされる。
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夕方雨風が強くなった中、二人をお迎えして実家に戻った。

夕方になっても開ききってくれないが、造花か和菓子のような可憐な八重の椿。
一時の陽気に咲き始めたものの、再度の冷え込みに芯まで開くのを躊躇ってしまったようだ。

 
『もう一度、お雛さんの居る内に、椿の開ききったのを見に来ないといかんね』と言いながら実家を辞した。
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