TIME EDGEにコンポを移植して、フレームのままになっていたマスターオリムピックを、再び走れるように組み立てました。
いろいろと考えた結果、10速のCAMPAGNOLO仕様で組みました。
このフレームのオリジナルのコンポはカンパの9速でしたが、10速のエルゴとスプロケットのみ入れ替えて、あとはオリジナルのRECORDとCHORUSのミックスコンポで組みました。
僕にはちょっとしんどいけど、52・39のクランクは9速時代のrecord。
それとステムとハンドル回りは、楽なポジションを出すために、コンバータを入れて、アヘッドスタイルの現代風にしています。少しは軽量化にも・・・。
Rメカはオリジナルの9速時代のRECORD、チェーンのみシマノの10速用。
ホィールは、元々このフレームに使われていたRECORDのハブに、AMBROSIOのNEMSISで組み直したもの、タイヤは25cを貼っています。
この頃はまだ自分ではホィールなどはとても組めなくて、その頃家の近くに在ったプロショップで組んでもらった。
この後、ロードレーサーはアルミフレームからカーボンフレームへと進化していく訳ですが、何故か今もクロモリフレームは愛好家が多く、現役のビルダーも多く居て、廃れる様子は全くありません。
これはまさに鉄のフレームが持っている特性が人の感性を擽るからでしょう。
今僕が持っているのは、カーボンフレームが2台、クロモリフレームが3台。
そのすべてを万遍無く走らせることはなかなかできませんが、眺めるだけの壁の装飾にはならないようにと、常に整備は怠らず、どれもすぐに走れるように心がけてはいます。
そのために各々のフレームには個性を出すために、コンポーネントには個性を出して組んでいます。
脚力のある人が速く走るのにはカーボンフレームが優れているのは歴然としています。
クロモリ車は『単に所有欲を満たしているだけだろ』と言われればそうなのかもしれません。
しかし、言葉では上手く言えませんが、カーボンフレームと比べると、『クロモリフレームには、乗っていて楽しい』と感じる何かがあるんです。
最後にどのフレームを1台だけ残すかと尋ねられたら、やはりクロモリのロードレーサーを残すことになるでしょうね。
さて3台は、いずれも四半世紀以上前に作られたフレームですが、そのうち2台のリヤエンドは、NISHIKIが126㍉、ESA MEXICOが128㍉でした。
しかし其処はクロモリの柔軟なフレームに130㍉のリヤハブを入れて、9速仕様にしています。(クロモリフレームはビルダーさんにお願いすれば、エンド幅を拡張することも可能です。)
僕は普段走っている北摂里山のサイクリングコースを、カーボンフレームのロードレーサーと同じように走りたいので、こういうコンポをあえて選んで組み合わせています。(のんびり街乗り用のNISHIKIのみWレバー仕様のまま。)
四半世紀以上前のクロモリフレームには、Wレバーの6~7速のコンポや時代考証に忠実なパーツで組み、オールドレーサーとして楽しまれている方が多いと思いますが。
この辺りの考え方は、僕が齢を食っている割に、Wレバー時代の頃からの古いサイクリストではない事が大きな要因になっているのだと思います。
僕には、そのあたりの古いパーツへのノスタルジックなハートや拘りが、基本的に無いのです。
かと言って、最新の11速コンポや、電動シフターは、僕のような、全くレース志向の無いサイクリストには必要とも思えませんし、最近のBBカップがナロウなクロモリフレームのハンガーの外側に出て見えるのは、どうも見た目が気に入らない。
真黒、黒助なカラーばかりになってしまったデザインの、シャフト一体型の最近のクランクのデザインも、クロモリフレームと組むのは僕の好みで無い。
これらは、軽くてぶっといカーボンフレームに対応した設計とデザインで、スリムなクロモリフレームには似合わないように僕は思うのです。
僕は『クロモリフレームは、四角テーパーシャフトのクランクとBBで組む』ことに拘っています。特に1990年から2000年頃にかけてのこの時代のカンパの5本足のクランクのデザインが好きです。(シマノはもう上位グレードの四角テーパー物は10年以上前で生産を辞めました。7700のオクタリンクのBBのみ、トラックレース用に残されていますが。)
ただ、このクランクで、10パーセント近い峠道を越えてのサイクリングは、僕の脚ではとても無理。
この日もアウターで走っていると、平坦な道でもTOP側のギヤ半分以上にはなかなか入らない。(笑
本当はごく短い期間に作られたカンパの10速のコンパクトクランクか、トリプル仕様にしたいのだが、パーツが足らない。
しばらくの間このマスターオリムピックは、市中を走ったり、比較的なだらかなサイクリングコースを走る日の出番を待つことになると思います。