数年前に手に入れた、PRIMUS 100YEAR 記念アイテムのガスバーナー。
スリーピース構造だが、残念なことに紛失したのか、五徳が付属してなかった。
ガスはこの本体ボンベにOD缶から充填する。
OD缶とは、アウトドア用のシングルバーナーヘッド用のガスボンベ。家庭で使う卓上ガスコンロ用はCB缶という呼び名。
一寸話はそれるが。
昔、(40~50年前)登山をしていた頃はガソリンコンロ(ソロ用)や石油コンロ(多人数用)が主流で、僕もソロ登山時はガソリンコンロを使っていた。
上の画像はそのころに使っていた、オプチマス8Rというソロ用のホワイトガソリン用コンロ。今は押し入れの奥で眠っているが、ガソリンを入れれば使用可能。シンプルな構造で、消耗部品は今でも調達可能。
折りたたみ式で小さくて火力も弱いが、燃焼時に大きなブーブーという音を出して燃える。
二十三,四の頃、10月の連休に数人で前穂高東壁に岩登りに行った。その後皆と別れ、一人で扇沢から針ノ木峠越えで、黒部湖~五色ヶ原~立山~室堂と二泊三日で横断した。五色ヶ原で、夜になって、天候が雨から吹雪になったとき。この8Rのブーブーと燃える音に励まされて、狭く凍えるツエルトの中で朝まで寝ずに耐えられた。
多くの登山道具は処分したが、これは捨てられない物の一つだ。
現在では小型のガスバーナーヘッドが開発され、ソロキャンプでも点火が手軽なガスバーナーを使っている方が多いと思う。
最近買った岩谷プリムスのP-153 非常にコンパクトで火力も強く、風にも強い。
話を戻そう。
これはプリムス社の100年記念のミニチュア版なので実用的では無い。
が、五徳が無いのではコンロらしくないので、五徳を自作することにした。
ホームセンターで、3,2ミリ径、#10の針金を買ってきた。15m、476円也。
もう一番手太い針金もあったが、余りに堅くて太いので、加工がしにくそうでこちらにした。(差し込み口の太さ的には一番太いほうがちょうど良かったかも。)
それでも普通のニッパーでは堅くて切れなかった。自転車工具のワイヤーカッターでやっと切断できた。
番線は丸く巻いて売られているので、当然丸く癖が付いている。さてこれをまっすぐに加工するのがちょっと大変。
大ゴムハンマーで、マットの上で叩き、根気よく直線に加工する。(多少の曲がりは黙認。)
なんとか3本叩き出す。
ここからは万力とペンチで五徳の形に加工していく。
ほぼ形ができた。高さを測って切断する。
角度や高さを微調整。
台所のガスコンロで焼き入れして、いい感じの五徳の出来上がり。
3時間くらいかかったかな。でも我ながらよくできました。